- 大学卒業後、就職せずに生きようとしている人
「大学を出たら就職せず、自分の道を行きたい」
そう考えている大学生の方も多いのではないでしょうか?
- 就職以外にやりたいことがある
- 自分の夢を追いかけたい
- 型にはまった生き方をしたくない
筆者の僕自身、かつて有名大学を出て就職せず、画家になる夢を追いかけていたことがありました。
当時は「世間体は気にせず、自分のやりたいことをやって生きるんだ!」と意気込んで活動していました。
ですが大卒後に就職しないことで、後々どんな現実が待っているのかを肌で実感しています。
今回はそんな僕の実体験をもとに、「大卒で就職しない道を行こうとしているあなたに知ってほしいこと」について解説します。
人生を後悔しないために知っておくべきことがわかるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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夢を追う生き方は否定しない
これを読んでくださっている方のなかには、大学を出てから就職せず、自分の夢を追いたいと考えている人もいるかもしれません。
自分が本気でやりたいことがある。
そのために定職に就かず、周囲の目を気にせず好きなことに打ち込みたい。
その気持ちは本当にすごいです。
卒業したら就職し、まっとうなキャリアを歩んでいくのが王道。
そんななか、自分の正直な気持ちに従い、世の中の流れとはべつの方向にあえて進もうとする。そう簡単にできることではありません。
自分のやりたいことのために生きる。
そうした純粋な強い気持ちがあることは、すばらしいことだと思います。
【現実】大卒を出て就職しないとどうなるか
- 「夢を追いたいから」
- 「やりたいことがあるから」
上記のように、前向きな理由があって就職しないことを、否定するつもりはありません。
ただ、大学を卒業して就職しないことで、あとでどんなことが起きるのかについては、あらかじめ知っておいたほうがいいです。
知っているのと知っていないのとでは、実際にその場面に出遭ったときの受け止め方がまるで違うので。
以下で解説しますね。
① 無職・フリーターの経歴が一生残る
あなたに今のうちから知っておいてほしいことがあります。
それは、「この世の中では職歴が重要視される」ということ。
学校を出てからどんな職業に就き、仕事でどんな経験やスキルを身につけ、どんな実績を出してきたか。
↑これがとにかく見られます。
いつ見られるのか?
それは就職活動や転職活動のときです。
僕を含め、世の中の多くの人は学校を出たあと、生活していくために自分でお金を稼ぐ必要があります。
もちろん自分のビジネスがあるなど、自力でかせぐ能力があるなら別。
でもほとんどの場合、そんな能力がある人はまずいません。
だからみんな、給料をもらうため「会社」に就職するんです。
会社で働いていれば、少なくとも月に十数万円ほどのお金を稼げ、それで食べていけます。
逆に、会社などの組織で働かなければ、生活費をすべて自分の力で稼がないといけません。
若いうちはバイトさえしていればなんとかなるかもしれませんが、何年間もやっているわけにはいきません。
「就職せずに自力で生きていく」
いくらそう考えていても、ちゃんと稼げず生活が頓挫すると、「やっぱり就職して給料を稼がなきゃダメだ」と考えるもの。
そうなると履歴書を書いて、企業に応募することになります。
ですがここで問題が起きます。
それは、あなたの履歴書には就職していなかった経歴、つまり「無職やフリーターの経歴」が残るということ。
これを見た採用担当者には、「この人は就職したことがない人なのか。ウチの会社でちゃんと働けない人なんじゃないか?」と疑われ、内定をとれない恐れがあります。
就職しなかった事実が経歴として残り、その後の人生が難しくなる恐れがある、ということなんです。
② あとで就活がかなり大変になる
僕もかつて画家になる夢を諦め、30歳を過ぎて人生初の就活を始めました。
そのときの就活はとにかく大変でした。
大学を出てから30過ぎまで、正社員としての就業経験がなかったので、その経歴を見た企業からはことごとく不採用通知。
ときには面接で、「大学を出たというのに、なぜ就職しなかったんですか?」と尋ねられることも。当たり前ですが・・(^^;)
バカな話ですが、夢を追っていた20代のころ、「就職しないと経歴として一生残り、のちの就活が大変になる」という事実を知りませんでした。
結果、正社員就職できるまで、150社くらいに応募することに。
もちろん、大卒後に就職しない道を選ぼうとしているあなたの気持ちを、否定するつもりはありません。
ただ、社会の現実として、就職しないことで後のあなたの人生に困難をきたす可能性があるということは、知っておいてください。
大学卒業後、就職しない道を行こうとしている人に伝えたいこと
① 結局、いつか就職することになる
若さゆえに根拠のない自信や勢いがあり、「自分は会社に頼らず自力で生きていけるんだ」と意気込む。
それはそれで、バイタリティがあってすばらしいことだと思います。
ただ、現実として、人は生きるためにお金を稼がないといけません。
かりに「就職しない」という選択をしても、結局はお金のため、アルバイトなどで働くことになります。
ですがバイト生活を何年もしていると、給料が上がらず、キャリアも身につかないままどんどん歳をとります。
20代後半を過ぎたあたりから「このままじゃマズいんじゃないか・・」と不安になり始めます。
20代のうちはフリーターだとしても、周囲からは「まだ若いからね」と温かい目で見てもらえるかもしれません。
ですが30を過ぎても同じ生き方をしていると世間の目も厳しくなりますし、不安定で低収入のバイト生活が苦しくなってきます。
もちろん「いまは就職しないでもいいや」と思うかもしれません。
でも、あとでかならず就職せざるを得ない未来がやってくる。そのとき苦労する。
このことを押さえておいてください。
② 就職せず生きられる人は一握り
若いときは、自分が何者かになれると思うものです。
- 一度きりの人生、何かすごいことを達成してみせる!
- 俺ならできる!やりたいことをまっすぐやればいい!
モチベーションに溢れて行動するのは若者らしく、情熱的ですばらしいこと。
だからこそ就職せず、我が道を行こうとする人は、人間的にも魅力があります。
ただ、就職せずにずっと生きていられる人は数えるほどしかいません。
僕の大学時代の知人に、卒業後は就職せず、アルバイトをしながらマジシャンとして活動している人がいました。
その人は成功し、いまでは経営者として月7ケタの収入を得ています。
すごいとしか言えませんが、こんな生き方ができる人は一握り。よほど才能・人脈がないとムリです。
そして僕を含め、世の中の大多数の人は、いわゆる「凡人」。
だれも真似できないような、突出したスキルをもっているわけではありません。
そういう人が就職せずマイウェイを進もうとしても、いずれ生活苦に陥るだけです。
「就職しなくても問題なく生きていける」というのは幻想なんです。
③ 就職はするべき。そしてすぐに辞めてはいけない
大卒で就職せず、画家になる夢を追っていた身として、あなたに強くお伝えしたいことがあります。
それは、「大学卒業後は就職するべき」ということ。
大人になれば、誰もが自分でお金を稼いで生きていかないといけません。この現実から目を背けてはいけません。
じっさい「新卒」がいちばん就職しやすい時期。
そんな新卒カードを捨てるのは、あまりにもったいないです。
自分ひとりの力では稼げないのに、会社に所属せずバイトしながら夢を追うのは、あまりにも無謀です。
定職につきながらでも夢は追える
夢を追うなら、サラリーマンとして働きながらでもできるのではないでしょうか?
バンドマンになりたいなら、休日にギターの練習をしたり、曲を作ったりと、なにかしら時間を見つけて打ち込むことができるはず。
まずは就職しましょう。
働くことにネガティブイメージを持っている人もいるかもしれませんが、じっさい働いてみないとわからないことがたくさんあります。
そして就職後、すぐに辞めてはいけません。
短期離職の経歴が残り、再就職が難しくなるので。
まずは2~3年と働いてみて、そこから自分がどう生きたいか判断してはどうでしょう?
いま知っておきたい大切なこと
① 夢を追うより、お金を稼いで裕福になろう
じっさい夢を追うより、お金を稼いで豊かになることのほうが100倍大切です。
というのも、お金さえたくさん持っていれば、この世の中ではさほど問題なく生きていけるからです。
あなたもこれまで、お金のことで困っている人たちを見たことがあるはず。
たとえば・・・
- 貯金がなくて、生活苦になっている人たち
- 駅前で路上生活する、ホームレスの人たち
- 人との金銭トラブルに巻き込まれる人たち
など。
あなた自身も、かつてお金のことで悩んだり、お金が原因で人間関係などのトラブルに巻き込まれた経験があるのではないでしょうか?
社会に出ると、お金で悩むことがたくさんあります。そしてこうした問題はたいてい、自分が十分にお金をもっていれば避けられる問題です。
だからこそ夢を追うより、働いて稼ぎ、お金をためて裕福になることのほうが大切だと思うんです。
「裕福になる」といっても、なにも何億円レベルの富裕層になるということではありません。
そうじゃなく、自分や家族が不自由なく、幸せに暮らしていけるだけの十分なお金をもてばいいんです。
僕もいま貯金1000万円を目指し、働きながらお金を貯めています。
夢よりもお金を追いましょう。
お金を稼いで豊かになっていけば、後悔することはまずありません。
②「働くこと」はあなたが思っているよりずっと楽しい
「大学を卒業したあとは就職しない」
↑こう考えている人のなかには、働くことに何かしらネガティブなイメージを持っている人もいるかもしれません。
たとえば・・
- 夢を諦めて平凡に生きるなんて不幸だ
- 普通に就職なんて、つまらない人生だ
- 自分はぜったい会社員には向いてない
など。
ですがそうした考えは、本当に正しいのでしょうか?
世の中にはネガティブなニュースがたくさんあります。
過労死のニュース、大企業の不祥事のニュースなど、「働くこと」についての悪い話が、僕たちの耳に流れ込んできます。
また、身近にいる知人が「会社の仕事がつまらない」とこぼしているのを聞いたこともあるでしょう。
そうした情報に触れるうち、いつしか「働くことはつまらないこと」というイメージを持ってしまっているのかもしれません。
ですが、そうした情報は氷山の一角。
世の中には、会社員として生き生きと働いている人、大好きな仕事を楽しみながら稼いでいる人もたくさんいます。
僕も30を過ぎて会社で働くようになってから、仕事の本当の楽しさがわかるようになってきました。
働くとはどういうことなのか。
それは頭で考えているだけじゃわかりません。自分が社会に出て働いてみないと、わかりません。
少なくとも一つハッキリ言えることは、「働くことはあなたが想像している以上に楽しく、有意義なもの」だということです。
このことをぜひ、心にとめておいてほしいと思います。
ちなみに、使命感をもって生き生き働いている人の映画を観れば、働くことにたいしてポジティブなイメージをもてるかもしれません。
くわしくは以下の記事が参考になります。
まとめ:大学卒業後は就職しよう
今回は、「大学卒業後に就職しない道を選ぼうとしている人に知ってほしいこと」について解説しました。
就職しないことを否定するつもりはありませんが、やはり大学を出たら就職したほうが絶対にいいです。
生きるためにはお金を稼ぐ必要があります。
そのためにはまず会社などの組織に属し、働いてお金を貯めることが大切。
夢がある、あるいはやりたいことがあるなら、働きながら休日にやればいいんです。
定職につくことは、案外いいものなんだということを、ぜひ知っておいてください。