映画『天気の子』を観た。
かつて観た貧困映画『東京難民』を思い出した。
本作は『君の名は。』で有名な新海誠氏の監督映画だ。
『君の名は。』が面白かったので、本作も観てみた。
正直なところ、登場人物たちがキラキラした魚に囲まれて空を飛んでいる幻想的な描写とか、若者同士の恋だとかにはあまりピンとこなかった。
それよりも興味をもったのは、この映画が「お金に関するリアル」を描いていることだ。
本作はU-NEXTで観ましたが、U-NEXTでは時期によって作品の配信が終了していることもあるので、ご了承願います。
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【新海誠】『天気の子』を観て『東京難民』を思い出した
本作の上映開始から10分。
新宿のリアルな光景に、鳥肌が立った。
街の様子をこと細かく、リアルに描いている。僕もむかし新宿によく遊びに行っていたが、当時見た町の景色が画面上にすべて映し出されていて驚いた。
主人公の少年 (穂高) は新宿の街をさまよう。お金もなく、住む家もない。
彼はただ家出をし、あてもなく街をさまよっていた。そこで目の当たりにしたのは、世間の冷たい目だ。
彼は雑居ビルの片隅で寝ていたら追い出される。16歳の若者だというのに、大人たちは彼を気にかけたり、助けようとはしない。
なけなしのお金を使ってネットカフェに泊まる。まるでネカフェ難民そのもの。
そんな少年の姿を見ていて思い出したのは、以前観て衝撃を受けた『東京難民』という映画だ。
この映画は、金欠で家賃が払えなくなり家を追い出され、東京の街でホームレス生活をする青年の物語。
お金がないことの現実が怖いくらいリアルに描かれていて、観たときに悪寒が走ったのを覚えている。
当時感じたあの悪寒を『天気の子』を観たときも同じように感じた。「これはお金の映画じゃないか」と思った。
幻想を抱いてはいけない
人は若いとき、幻想を抱いて生きるものだ。
- 「自分には何か大きなことができる」
- 「世界を変えることができる」
そんな大きな志をもち、まるで自分が世界の主人公であるかのように錯覚する。
しかし、実際に生きているのは小さな世界だ。
住む家を探し、食いつなぐためバイトを探し、銀行口座の残高を見て頭を抱える。
自分が思い描いた「輝く世界」に向かって全力で走り、頭の中では誰よりも遠くの世界へと進んでいる。
しかし現実にそこにいるのは、なけなしのお金で夕食にカップラーメンを食べ、宿代の節約のためマックで夜明かしする自分自身だ。
本作で主人公の少年が、自分を助けてくれた男にビールを奢らされるシーンがある。券売機のボタンに表示された「980円」という値段に驚愕する少年。痛い出費だ。
もう一つ印象的だったのは、警察から逃れるために、ヒロインたちと一緒に街のホテルに転がり込むシーン。「一泊28000円」という金額に、思わずたじろぐ少年。
これらの数字は、視聴者に何かを暗に語りかけているような感じがした。
お金がないと何もできない。
そしてお金がない人に、社会は冷たい。
作中、子どもたちが天気をコントロールし、大人たちに大きな影響を与える姿が描かれている。
僕自身が昔そうだったように、若者は、世の中を自分の力でどうにかできると考えている。
けれど、それはまったくの勘違いだ。
幻想を捨て、お金を貯めよう
自分の思い通りに周囲の環境を変えようとすれば、見放される。
社会を自分好みに変えようとすれば、制裁を受ける。
世の中はそういう仕組みになっている。
名著『君たちはどう生きるか』のコペル君が言っていたように、人はそれぞれ、あくまで世界の一部なのだ。自分が世界の主人公だなんて、うぬぼれでしかない。
大切なことは、「自分は何か大きなことができる」という勘違いを、人生の早い段階から捨てることではないだろうか。
自分は特別なんかじゃない、一人の平凡な人間だと気づくこと。
「幻想」という勘違いを捨て、地に足をつけ、ふつうに働いてお金を貯めること。
そうすることでしか人生は開けないし、幸せにはなれないのだ。
お金について学べるオススメ映画
世の中には、「お金について学べる映画」がたくさんある。
以下の記事では、これまで僕が観てきたなかでとくに面白かった映画を厳選して紹介している。よかったら参考にして頂けると嬉しい。
まとめ:『天気の子』はお金の映画
『天気の子』を観て、地に足をつけてお金を貯めることの大切さを、あらためて痛感させられた。
大切なのは「自分には何か大きなことができる」という幻想を早いうちに捨て、平凡に働き、お金で苦労しない人生を歩むこと。
当ブログでは、「お金が原因で不幸になる人を1人でも減らすこと」を目的に運営しているので、興味ある方はほかの記事もチェックしていただければ幸いです。
本作はU-NEXTで観ましたが、U-NEXTでは時期によって作品の配信が終了していることもあるので、ご了承願います。
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