筆者はこんな人
- 30代 平凡サラリーマン
- 成長しない会社で勤務経験あり
- 成長しない会社の特徴を知りたい人
- いまの会社にいていいのか不安な人
- 成長する会社に転職したい人
「いま自分が勤めている会社は、成長しないんじゃないか」と不安に感じていませんか?
成長しない会社で働いていても自分自身が成長できず、今後のキャリアに不安を感じるものですよね。
かくいう僕もまさに今、今後も成長しないであろう会社で働いています。
今回はそんな実体験をもとに、「成長しない会社の特徴と見抜き方」についてくわしく解説しますね。
この記事を読むことで、自分のいる会社が「成長しない会社」かどうか、知る手がかりを得られます。
では、さっそく行ってみましょう!
成長しない会社の特徴9選
① 現状のやり方が最善だと思っている
「いまの業務のしかたが一番よく、それ以上はない」。そう考えている社員が多数を占める会社は、今後成長する見込みは少ないです。
なぜかというと、「本当はもっといい方法があるかもしれない」という可能性を考慮していないからです。
僕のいる会社でも、事務員がエクセルの入力作業を手動で延々とやっています。
単純な入力作業ならマクロ (単純なエクセル入力作業をコンピューターが自動でやるシステム) などで自動化できそうなものですが、当の本人たちは「いまのやり方が最善」だと言います。
「もっといい方法があるのでは?」という疑問をもたず、自分のそれまでのやり方を変えようとしない。
現状の仕事のしかたを見直さないと、業務改善もされず、会社の成長しないままです。
②「頑張る、気をつける」という言葉を多用
職場の人がよく、
- 「頑張ります」
- 「気をつけます」
と誰かが言うのを聞いたことがあるでしょう。
かくいう僕も20代のころ、仕事中に上記の発言を連発していました。
業務上の課題があるときに「なんとかなるよう頑張ります」と言ったり、仕事でミスをした人ときに「次からは気をつけます」と言ったりする。
一見聞こえがいいですが、じっさい無意味な言葉です。
課題があるなら、その課題をどうやって解決すればいいのか考え行動する必要があります。
仕事でミスが起きたら、今後同じミスが起きないよう、具体的に何をするべきかを考え実行する必要があります。
にもかかわらずそうした具体策をとらず、ただ「気をつけます」「頑張ります」としか言ったところで、目の前の問題は改善されないまま。
こうした中身のないセリフを社内でよく耳にするなら、その会社は成長する見込みがない可能性が高いです。
③ 仕事がたくさんあると思っている
社長・上司などの上層部が、
- 「やることたくさんがある」
- 「仕事はいくらでもある」
ことをよく言うなら、その会社は伸びません。
なぜなら、仕事がたくさんあると思い込んでいるせいで、「いちばん重要な仕事だけをする」という意識がないからです。
みなさんは「パレートの法則」をご存じでしょうか?
これは「物事の成果の80%は、20%の努力によって生み出される」というもの。「80:20の法則」とも呼ばれます。
このパレートの法則は、会社にもあてはまります。
つまり会社の利益の80%は、全体の仕事のうち、わずか20%の仕事が生み出しているということ。
本当に重要なのはその20%の仕事であって、残りの80%の仕事は重要じゃないということです。
どんな仕事にも重要度の高い仕事、重要度の低い仕事があるもの。
会社で「やることがたくさんある」と言う人は、その仕事のなかに「重要度の低い仕事もたくさん混じっている」という事実を認識していません。
その結果「あれもやらないと、これもやらないと」と忙しく働くわりに、大きな成果が出ていない、ということが起きます。
当たり前ですが、時間は誰にとっても限られているもの。
そんななか、目の前のすべての仕事をこなすことは物理的に不可能です。
大切なのは、数ある仕事のうち「重要な仕事だけをやり、あとの仕事はやらない」という断捨離の姿勢をもって働くこと。
それをせず「仕事はいくらでもある」と豪語する会社は、成長しにくいと言えます。
④ 上層部が社員を「信用」している
「社員を信用するのはいいことじゃないか」と思われるかもしれません。
ですがここで問題なのは、信用するせいで社員を管理していないことです。
人は誰しも怠ける面をもっています。
いくら会社で優秀だと思われている社員でも、仕事ぶりを上司に監視されていないとサボるもの。
「この社員は真面目だから信用できる」からといって、その人の仕事の進捗管理をしない、またはその人に重要な仕事を任せっきりにし、あとは放置する。
こういうことをしているとその人は仕事中に怠けたり、横着したりする可能性があります。
もちろん社員を信用するのは大切なこと。
ですが信用しきって彼らを野ざらし状態にしておくと、自分が知らないところでその社員が問題行動を起こしたり、サボったりする可能性もゼロではありません。
こうしたリスクにたいして措置をとらない会社は、組織として成長しない可能性が高いです。
⑤ 整理整頓ができない
- 事務所のデスクに書類が山積み
- 物品保管庫が、散らかっている
上記のような会社は、業績が上がらない可能性が高いです。
というのも、「整理整頓をしないと仕事で時間のロスが生まれる」という事実に、危機感を持っていないからです。
たとえばデスクワークをしたことがある方なら誰しも、仕事中「モノ探し」に苦労したことがあるでしょう。
書類をとめるホチキスが見つからず、見つけるのに5分かかった。それは「5分間分の業務時間を無駄にした」ということになります。
もちろん「5分くらい、たいしたことないよ」と思われるかもしれません。
ですが部屋が散らかっていることで、こうした5分のロスが積み重なり、膨大な時間の損失につながることになります。
整理整を徹底していない会社は、大量の時間を無駄にしている可能性が高く、それが生産性を下げることになります。
⑥ 社長が一番働いている
社長が最前線で、誰よりも働いている会社は成長しません。「社長がいなくても組織運営できる状態」を作っていないからです。
本来ビジネスとは、社長がなにもしなくても勝手に仕組みが回り、お金を生み出すものでなくてはなりません。
ですが従業員が要るにもかかわらず、社長本人が一番汗水たらして働いている。それはつまり、その社長は会社経営に欠かせない「仕組みづくり」ができていないということ。
『金持ち父さん、貧乏父さん』の著者であるロバートキヨサキ氏は、本書のなかで「自分がつねに動いていないと儲からないビジネスはビジネスではない。その人の仕事だ」という内容のことを述べています。
たとえば中小・零細企業などの「小さな会社」では、社長がつねに忙しく働いていることが多いです。
僕のいる会社もまさにそうで、複数の社員たちをよそに、社長本人が誰よりも休みなく長時間働いています。
社長がつねに動かないと回らない組織は、ビジネスの仕組みが作られていないため、業績が伸びにくい傾向があります。
⑦ 誰も数字を把握していない
- 毎月の売上
- 毎月の経費
- 毎月の利益
上記を数字で把握していない会社は、成長しない可能性が高いです。
そもそも数字を把握するのは、業績を上げるうえで必須。毎月どれだけ利益が出たか知らないと、今後の販売計画も立てられません。
ですが社長でさえ数字を把握していないということは、社内のだれも会社の業績を知らないということ。
僕のいる会社には経理がいないため、会計業務をすべて税理士に任せています。決算は毎年の年末にしか行われないため、月ごとの売上・経費・利益がわかりません。
今月いくら儲かったのかを誰も知らない会社は、業績を伸ばすのに苦労します。
⑧ 役員メンバーが優しい
役員メンバーが、温厚で人のいい性格。
それは一見いいことに思えるかもしれません。
ですが実際、そういう会社は「ぬるま湯」の環境になりがち。部下を厳しく指導できる人がいないので、部下が適当に仕事したり、だらしなくなったりします。
性格が優しい役員は、人と衝突することを避けたがります。かりに社員が無断欠勤などの問題行動をしても、面と向かって叱ることができません。
彼らは「自分が嫌われ役になってでも従業員を取り締まる」ということができないため、その会社は仕事のできない社員であふれ、業績が上がらないことにつながります。
⑨ メンバーの価値観が一様
同じ価値観のメンバー同士が役員の会社は、成長しない可能性が高いです。
彼らの一様な価値観で運営している会社のため、他人の客観的・多様な視点を取り入れた経営ができないからです。
僕の会社は、全員が同じ地域の同じ業界出身。昔から長い付き合いの人たちが役員を務めています。
考え方が同じ人同士なので、会社経営において「もっとこうしたほうがいいのでは?」という違った意見を言う人がいません。
結果、毎年同じやり方で会社経営をするため、変化や成長をする機会が少なくなります。
勤務先が成長しない会社か、見抜く方法3つ
① 財務諸表・貸借対照表を見る
財務諸表・貸借対照表というのは、「会社の経営状態やその年の業績を、数字でまとめた資料」のこと。毎年どこの会社でも作られます。
これらの資料は、「その会社が今後、どれだけ成長する見込みがあるか」の大きな判断材料になります。
両者の違いは、ざっくり以下のとおり。
■財務諸表
→ 「会社に今どれだけお金があるか」がわかる資料
■貸借対照表
→ 「会社がどれだけ儲かっているか」がわかる資料
それぞれ具体的に見るべき部分は、以下の2つ。
■財務諸表
→ 「純資産」の額
■貸借対照表
→ 「純利益」の額
両方の資料には、ほかにもやたらと小難しい名称・数字がズラリと並んでいますが、それらは見なくてむ大丈夫です。
大事なのは、「純資産」と「純利益」。
純資産は、「その会社にどれくらい資産があるか」ということ。
純利益は、売上から経費を引いた「儲け」のこと。早い話、その会社がその年にどれだけお金を儲けたかということです。
まず、過去数年のあいだに、会社の純資産の額がどれだけ変遷しているかを見てみましょう。
もし何年にもわたって純資産額がそれほど変わっていないなら、その会社はお金が増えていないということ。
つぎに純利益です。
極端な話、いくらその年の売上が高くても、純利益の額がゼロなら、その会社はその年まったく儲かっていないことになります。
純資産と純利益をおおまかに把握するだけでも、その会社が今後どれだけ成長しそうかが見通せるようになります。
② 社長と日頃から接する
零細企業や中小企業など、規模の小さい会社なら、社長と接する機会が多いでしょう。チャンスを見つけて、社長となるべく多く接することをオススメします。
実際に話し、コミュニケーションをとるなかで、社長がどういう人柄でどういう考え方をするのかを知る。そうすることで、その会社がこれからどんな未来をたどるのかを知る大きな手掛かりになります。
ちなみに、有能な社長か否かを見分ける手段はたくさんあります。くわしくは以下の記事を読んでみてください。
③ 勤務歴の長い事務員のデスクトップを見る
もし機会があったら、その会社で何年も働いている事務スタッフの、デスクトップを見てみてください。
デスクトップ上にいろんなファイル・フォルダが乱雑に置かれていたら、その会社はこれからも成長しない可能性があります。
なぜかというと、長く働いている事務スタッフのデスクトップがカオス状態ということは、その会社は「何年ものあいだ進歩していない」と推察できるからです。
ふつう、長くその会社で働いていれば現場の仕事にも慣れ、デスクトップもきれいに整頓された状態にしているはず。
しかしそれすらもせず、いまだにファイルやフォルダをごちゃごちゃに置いている。
それはつまり、その事務スタッフが進歩していないのはもちろん、その上司すらも部下をまともに指導していないということ。
僕がいま勤めている会社で、事務員さんのパソコンを借りたときのこと。勤務歴3年の事務員さんでしたが、デスクトップにいろんなファイルがゴチャゴチャに置かれていて驚いたのを覚えています。
あなたがいまいる会社で、長く勤めている事務スタッフのデスクトップを見てみてください。
もしカオス状態なら、その会社はこれまで成長してこなかった可能性があり、そして今後も成長しない可能性があります。
まとめ:成長しない会社に長居は禁物
今回は、「成長しない会社の特徴と見抜き方」について解説しました。
何年間も進歩せず、同じ状態のまま停滞している会社に長くいても、あなた自身に成長につながらない恐れがあります。
自分の将来のキャリアを考え、いまのうちから転職活動を始めておいたほうがいいかもしれません。