【勤務3年目で痛感】HSPが農業に向いていない5つの理由

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この記事はこんなあなたにオススメ
  • HSPは農業に向いてるのか知りたい人
  • 農業に就職しようか検討してるHSPの人

筆者はこんな人

  • HSP歴34年
  • 農業法人で2年8カ月、正社員として勤務 (退職済)

世の中では「HSPは農業に向いてる」とよく言われます。

HSPは感受性ゆたかなので、美しい自然のなかで働ける農業の仕事にはピッタリだと思われるのかもしれません。

でもそれって本当に正しいんでしょうか?

むしろ僕の経験上、「農業の仕事にはHSPの気質に合わないものが多い」と思ってます。

今回は「HSPが農業に向いていない理由」をくわしく解説します。

ぜひ参考にしてみてください!

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目次

HSPが農業に向いていない5つの理由

① 機械操縦で重大なミスをするから

農業の仕事で必須なのは、機械の運転です。

たとえば・・

  • 2tトラック
  • トラクター
  • フォークリフト 

こういった「大きな機械」を運転するときは、とにかく注意が必要。事故にならないよう、まわりに気をつけて運転しないといけません。

でもHSPはこの機械運転が「超苦手」です。

というのも、HSPはいつも考えごとをしてるので、運転中に注意散漫になって事故になりやすいからです。

HSPにはもともと「一般的な人よりも思考量が多い」という性質があります。

仕事してるときも、プライベートを過ごしてるときも、つねに何かについて考えてます。

他人のこと。
仕事のこと。
過去の出来事のこと。
自分のこれからの人生のこと。

仕事中、目の前の仕事とは無関係のことを脈絡なく考えてることも多々。

そのせいで集中力が切れ、変なミスをします。

僕がむかし農業法人で働いてたときのこと。

フォークリフトの運転中、運転とは関係ないことを考えていて注意散漫になり、大惨事が起きました。

リフトの爪の先端部分を、建物の地面に敷いてあったレールに誤ってぶつけ、レールを大破させてしまいました・・。

(↑当時、大破させたレール / 実際の写真)

(レールの修理代に20万円ほどかかりました、、)

HSPの頭のなかでは、いろんな思考がつねにグルグル回ってます。

そのせいで機械の運転に集中できず、ついモノにぶつかったり、事故ったりするんです。

② 共同作業が苦手だから

農業では、誰かと協力して作業することが多いです。

たとえば・・

  • 何百個もある苗箱を運ぶ
  • ビニールハウスを建てる
  • 野菜を収穫し、選果する

↑こういった仕事は、複数の人たちと一緒にやります。

HSPの人はマイペース。

まわりが見えず、ほかの人たちのペースとずれやすいので、周囲からは「この人作業が遅いな・・」と思われがちです。

僕がむかし農業法人で、ビニールハウスを作ってたときのこと。

鉄材や工具などの材料を、みんながテキパキ運んでるなか自分だけ運ぶのが遅く、同僚をイラっとさせたことがあります、、(^^;)

正社員なのに、作業が遅すぎてベトナム人実習生の女の子に怒られたことも、、苦笑。

まわりと同じペースで作業しないといけない農業の現場では、HSPは「仕事ができない人」と思われがちです。

ちなみに、まじめな人ほど苦手な仕事をがんばろうとしますが、時間のムダです。くわしくは以下の記事で解説してます。

③ 自然の美しさへの感動が肉労の苦痛にかき消されるから

HSPは感受性ゆたか。
美しい自然に、ひときわ感動できます。

なので世間では、「つねに自然と接することができるから、農業はHSPにピッタリじゃないか」と思われがち。

でも、僕はそれは違うと思います。

いくら目の前の自然が美しくても、肉労してると「きつい」というネガティブ感情に意識を奪われ、自然を楽しむ余裕を持ってられないからです。

知ってのとおり、農業は肉体労働。
たとえば下の2枚の写真は、トウモロコシの苗植えの様子です↓

真夏の炎天下のなか、汗だくで重い苗植え機を操縦し、水をタップリ含んだ苗箱を両手にもって畑を歩き回る。

そうした肉労をヒイヒイ言いながらやってるとき、まわりの自然の美しさに感動してる余裕なんて、はっきり言ってゼロです。

僕も自然の美しさに強く感動するタイプです。

でも畑で重労働してたとき、いつも頭が「きつい」という思いでいっぱいで、自然の美しさにはまるで意識が向かってませんでした・・。

HSPの「感受性の豊かさ」は、農業のきつい肉労現場ではあまり役に立たない。

経験上そう思います。

④ HSPの頭脳を生産現場で活かせないから

HSPの人は頭がいいです。

たとえば・・

  • 人とは違う「クリエイティブな発想」ができる
  • 多くの人が気づかない問題に気づいて改善できる
  • 理路整然とした文章を、素早く書くことができる

上記のことはHSPの得意分野。

でもこうした「知的能力」は、農業ではほとんど活かせません。

農業で求められる仕事は以下のとおり

  • トラックやトラクターを運転する
  • フォークリフトで鉄コンテナを運ぶ
  • スコップで土を掘り、モノを手で運ぶ

上記のとおり、「物理的な作業」が9割以上。

こうした作業仕事に、クリエイティブな思考なんて必要ないですよね。ましてや理路整然とした文章を書くことなんてゼロです。

僕は3年ちかく農業で働いてましたが、自分の能力をほとんど活かせず、ずっとモヤモヤしてました・・。 

HSPの頭脳は、農業では「宝の持ち腐れ」でしかないんです。

⑤「田舎の卑怯な3種の神器」に疲弊するから

農業で働くと田舎に住むことになります。
ここでひとつ、致命的な問題があります。

それは、HSPは田舎の気質をとりわけ「気味悪い」と感じやすいということ。

何が気味悪いかというと、以下の3つ

  • 1. こっそり告げ口
  • 2. 情報の隠し持ち
  • 3. 後出しジャンケン

僕がむかし農業法人にいたとき。
その会社のある片田舎に移住し、3年ちかく暮らしてました。

当時、すごく気味悪いと思ったことがあります。

それは、

田舎では仕事でミスすると、その情報が自分の知らない間に、誰かの告げ口で関係者に知れ渡る。

そしてその情報を長期間にわたってひそかに保有し、ふとしたきっかけでそのミス情報を「時間差で」本人の前で見せてくる。

ということ。

僕がその農業法人で働いてたときの出来事。

キャベツの梱包作業をしてたんですが、僕は一度キャベツの梱包のしかたを間違えました。

それから半年以上が経ったある日。

会社関係者のAさんと話してるとき、話の流れで

「君、こないだキャベツの梱包のしかた間違ったらしいね」

と言われ、心臓が止まりました。

僕が梱包でミスした当時、そのAさんは現場にいませんでした。

つまり、

  1. 僕がミスしたのをそばで見ていた従業員のBさんが、そのミスをあとで僕のいないときにこっそり関係者のAさんに知らせた
  2. Aさんはその情報を、ミスした僕本人に知らせず、ずっと水面下で保有していた

ということ。

そしてミス発生から半年以上も経ったあるとき、話の引き合いに「後出しジャンケン」のようにそのミス情報を本人に見せてくる。

ぶっちゃけ、「まじで気味が悪い」と感じました。

それまでずっと笑顔で相手と接してたわりに、その間もずっと相手のネガティブなデータを長期にわたって隠し持っていたということだからです。

  • 1. こっそり告げ口
  • 2. 情報の隠し持ち
  • 3. 後出しジャンケン

↑僕はこれを「田舎の卑怯な3種の神器」と呼んでます。

田舎にいると、いろんな場面でこうした3種の神器がふりかざされるのを、イヤと言うほど目にします。

もちろん「田舎ってそういうもんじゃない?」と流せる人もいるでしょう。

でも、感覚が鋭いHSPの人にとって、これほど不気味なことはありません。

人のミスや噂話を、本人がいないときに周囲の関係者・仲のいい地元民同士でこっそり共有する。

ふだん愛想がよくて親切な人が、裏では相手のネガティブ情報を仕入れて長期にわたって隠し持ち、あるタイミングで「じつは俺 (あたし) 、あなたが過去に○○したという情報を知ってるんだよ」と、後出しジャンケンのように手の内を見せてくる。

僕はこうした「田舎の閉鎖的な環境」ならではの卑怯さというか、ドロついた陰湿さが気味悪くて、当時いた農業法人を退職。その田舎を去りました。

もう二度と関わりたくないです。

もしあなたが繊細なら、田舎の「3種の神器」を生理的に受けつけないかもです。

そういう意味で、HSPの人が農業で働くのは、個人的にはオススメしません。

ちなみに「田舎の会社って実際どうなの?」という方向けに、以下の記事もあります。率直な感想を書いたので、よかったら参考にしてみてください。

HSPは仕事じゃなく「趣味」として農をやったほうがいい

ここまで、HSPが農業に向いてない理由を解説しました。

「じゃあHSPは農業をやらないほうがいいの?」

と思われるかもですが、ちょっと待ってください。

仕事として農業をやるのは向いてないと思います。
でも、趣味としてやる分にはいいと思います。

(たとえば、自宅の畑で小さな菜園をやるとか)

趣味の畑なら、仕事として畑をやるより規模がはるかに小さいです。

トラクターなどの機械を使わなくていいですし、きつい肉労も少なくて済みます。

HSPとしてはそのぶん心に余裕をもてるので、自然の美しさを楽しみながら畑仕事ができるのではないでしょうか?

僕の母は趣味で家庭菜園をやっていますが、

「畑仕事は、ほんとにクリエイティブだよ!」

と楽しそうに言っていました。

少なくとも、僕がかつて農家として160ヘクタールの広大な畑で働いていたころ、「畑仕事はクリエイティブ」という発想はまったくありませんでした。

収穫期、畑に何千個ものカボチャが転がってるなか、ひたすらカボチャを拾って鉄コンテナに詰める。

そうした重労働の、どこにクリエイティビティがあるのかわかりませんでした。

でも趣味として小さな畑をやれば、話は違うのでしょう。

畑の規模が小さいからこそ、ひとつひとつの作物に手をかけたり、育て方に工夫したりすることができ、そのクリエイティブさを楽しめるんだと思います。

HSPの人が農業をやるなら、「趣味」として小さな畑をやるのはいかがでしょうか?

まとめ:HSPは農家にならないほうがいい

今回は、「HSPが農業に向いてない理由」について解説しました。

HSPは賢く、人と違うクリエイティブな発想ができるなどの強みがあります。でも、そうした強みは農業の現場ではほとんど発揮できません。

むしろ「機械の運転」「まわりと同じペースでやる共同作業」など、苦手な業務をやることになり、仕事でうまくいかないことが多いです。

HSPのあなたは、農業をやるべきではありません。

自分の強みや素質をもっとプラスに活かせる仕事をしたほうが、ずっと幸せに働けるはず。

農業じゃなく、自分に本当に合う仕事を見つけて、幸せに働きましょう!

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